橋本病と遺伝の関係
これを観ているあなたが橋本病と診断を受けている場合、自分の子供に遺伝するのかと言う問題は、とても気になりますよね。
橋本病は、その原因や発病のきっかけなどがはっきりとは解明されていない病気ですが、遺伝的なものはあるといわれています。
特に橋本病は、病気と言うよりそういう体質であるとも言われていますので、体質である以上遺伝してしまう可能性はありますね。
アレルギーを持っている親の子は、アレルギー体質になる確立が高いと言われているのと同じです。
ただし、橋本病は高血圧や糖尿病と比べると、遺伝の確率は低いですよ。
大体何%位の確率なのか、医師もよく聞かれるそうですが、実際のところはっきりとした数値はわからないんだそうです。
そして、橋本病の体質を持っていても、必ず発病して甲状腺の機能低下になるわけではなく、これには生まれてからの生活習慣や環境の状況など後天的なものが関係してきます。
また、親子で遺伝的体質を持っていても、子供が先に橋本病を発症して、後から親がなるケースもあります。
このことからもわかるように、自分が橋本病の素因を持っていても、発症するかしないかは生活や環境が関係するので、確率的な数値はきっと出しにくいんでしょうね。
女性は遺伝が考えられる場合は特に注意しよう
自分の家族や血縁者に橋本病の人がいる場合は、その体質を受け継いでいる可能性があります。
必要以上に怖がることはないのですが、「もしかしたら」という目を持っておくと、万が一発症した時に見つけやすくなります。
特に若い女性は、妊娠や出産を経験したあとで橋本病を発症することが多いので、自分の体の状態を少し気にしていたほうがいいですね。
念のため、妊娠した時に自己抗体や甲状腺刺激ホルモン(TSH)の値を調べておくと、安心ですよ。
またすでに橋本病を発症してる女性は、妊娠や出産をキッカケに、産後のホルモンバランスの崩れから症状が悪化することがあります。
赤ちゃんを産んだあとは、自分のことまでなかなか手が回りませんが、定期的な検査をしっかり受けて、何か不安なことがあればすぐに主治医に相談しましょう。
遺伝があるかも?とわかっている人は、早め早めに対処しておくと安心できますね。
自分の橋本病が遺伝するのが心配な時の考え方
自分が橋本病だった場合、自分の体質を子供に受けつがせてしまうのは、とても心配なことですよね。
ホルモンの値がずっと安定していて、治療の必要もなければ良いですが、しんどい思いをさせてしまうのではないか、そう思っている人も少なくないと思います。
でも考えようによっては、自分の親が同じ病気を患ったことがあるのは、悪いことばかりではないのではないでしょうか?
もしも病気の辛さを知っていなかったら、子供の辛さも、なかなか理解してあげることは難しいかもしれません。
事実、甲状腺の病気は外見から分からないことが多いので、職場だけでなく、家族の言葉によって悲しい思いをする人もいます。
体がしんどくてゴロゴロしていても、周りから見ると怠けているように見えてしまうこともあるのです。
また、もしも子供うちに発症して、成績が急に下がったり、物忘れが激しくなったり、風邪をひいていないのに体の調子が悪い日が続いていたら、真っ先に橋本病を疑えるかもしれません。
早く気づいてあげられれば、あまりひどくならないうちに適切な診断と治療を受けさせてあげることができるかもしれません。
ただ、橋本病は未成年でなるケースはとても少ないですけれど。
だから、ある程度の年齢になってから発病しますので、子供を取り巻く環境を全て改善したり、原因と思われるものを全て取り除いてあげることはほぼできません。
社会人になった娘さんのストレスを、全部お母さんがなくしてあげることは難しいですよね。
ですから、いつ発病するかと悩むより、
- もし発病したらと考えて変化を見逃さないようにしよう
- 自分の経験からこんなアドバイスをしてあげよう
こんなふうに大きく構えているほうが、きっとお子さんも心強いですし安心できるのではないでしょうか。