橋本病は難病?
橋本病は難病指定されている・・・そんな話を聞いたことはありませんか?
難病と聞くとすごい病気の気がしますが、 そもそも難病とはどんなものでしょうか?
国が定めている難病の定義は、
難病は、1)原因不明、治療方針未確定であり、かつ、後遺症を残すおそれが少なくない疾病、
2)経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず、介護等に等しく人手を要するために家族の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾病
となっています。
橋本病は、今のところ原因はわかっていますし、治療方針も確立されていますね。
甲状腺ホルモンの数値が正常になれば後遺症は残しにくいです。
家族の負担や精神的な負担が大きいこともありますが、同じくホルモン数値が正常になれば、そこまで大変な生活にはなりません。
つまり、国が定める「難病」には橋本病は当てはまらないんですね。
日本では、医療費助成の対象となる難病があり、平成27年1月1日より指定難病になった病気には、安定的な医療費助成が行われています。
そして、この指定難病になるための条件は、
難病の定義である、
1)発病の機構が明らかでなく、2)治療方法が確立していない、3)希少な疾患であって、4)長期の療養を必要とするもの、と言う4つの条件の他に、
5)患者数が本邦において一定の人数(人口の約0.1%程度)に達しないこと、6)客観的な診断基準(またはそれに準ずるもの)が成立していること
というのがプラスされています。
橋本病の患者数は5〜10人に1人いると言われ、少なく見積もっても推定120万人位になります。
指定難病の条件は、5)患者数が本邦において一定の人数(人口の約0.1%程度)に達しないことなので、およそ12万人以下でないとダメです。
つまり、橋本病は指定難病の中にも入っていません。
難病指定されていないため、残念ながら国から医療費の助成受けることができません。
県単独指定難病を調べてみよう
橋本病は国が指定する難病ではありませんが、都道府県が単独で難病に指定して、医療費助成を行っていることがあります。
例えば、平成29年5月現在、
静岡県の指定難病
静岡県のホームページ
https://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-420a/nanbyo/tokushitu/shinseihoho.html
埼玉県の指定難病
埼玉県のホームページ
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0705/tokuteisikkan/tokuteisikkanseid.html
この2つの県は、橋本病に独自の医療費助成をしています。
かつては北海道なども同じように医療費助成をしていましたが、上記で紹介したように橋本病の患者数はかなりの数になるので、財政が厳しく今は打ち切られています。
今後静岡県と埼玉県もどうなっていくのかはわかりませんが、もしあなたがこの2つの県に住んでいて、橋本病の診断を受けたなら、ぜひ医療費助成の手続きをしてみてくださいね。
手続きの仕方は、各県のURLの先に詳しく書いてありますので、参考にしてください。
残念ながらこの2つの県にお住まいじゃない方で、橋本病の治療にどれくらいの金額がかかるのか知りたい方は、橋本病の治療のページに詳細がありますので、よろしかったらご覧下さい(ページの真ん中辺り”チラージンsの量の決め方や値段について”です)
これをご覧の方で、「自分が住んでる都道府県も橋本病は指定難病だよ」という情報があったら、掲載させていただきますので、ぜひさくらこまで教えてくださいね。
子供の橋本病は医療費助成の対象になるかも
18歳未満のお子さんが橋本病になったときは、国が定める「小児慢性特定疾病」に認定されると、医療費の助成が受けられるようになります。
ただし、病気の程度など対象となる基準が決まっているので、下記小児慢性特定疾病情報センターの内分泌疾病のページで、概要、診断の手引き、医療意見書をよく読んでみてくださいね。
未成年の橋本病はあまり多くはありませんが、発症した年齢によっては長期にわたり治療を受けることになるので、少しでも助成が受けられたらいいですよね。
ぜひ一度目を通してみてください。